SAINT LAURENTの名作!「L01 MOTORCYCLE JACKET」の魅力
本記事では、「ライダースはバイクに乗るときに着用するもの」という印象から、ファッションアイテムとしてのイメージを確立した、サンローランのライダース「モーターサイクルジャケット」について、ブランドやデザイナーとの関係性に触れながら解説いたします。
イヴ・サンローランについて
YVES SAINT LAURENT(イヴ・サンローラン)は、1961年にフランスのファッションデザイナーである、イヴ・サンローランによって設立された世界的高級ファッションブランドです。
もともとは、オートクチュールメゾンとして誕生いたしましたが、2002年イヴ・サンローランの引退もあり、現在はメイクラインのYSL(イヴ・サンローラン)とファッションラインのSAINT LAURENT(サンローラン)2大展開となっております。
「イヴ・サンローラン」と聞くと、化粧品等を扱う女性向けのイメージがありますよね。
しかし、「サンローラン」は、男女の垣根を越えたファッションブランドのイメージを持つ方も多いはずです。
では、なぜ「サンローラン」は男性からの支持も集めるようなファッションブランドとしてのイメージを確立することができたのでしょうか?
その理由を説明するには、ある男の存在が欠かせません。
ファッションデザイナー「エディ・スリマン」の存在
ある男とは、ファッションデザイナーであるエディ・スリマンのことです。
彼の影響によって今のサンローランがあるといっても過言ではありません。
エディ・スリマンについて
エディ・スリマンは、フランスのファッションデザイナーで、経歴はざっと以下の通りです。
1997年~2000年
イヴ・サンローランのディレクター
2000年~2007年
ディオール・オムのディレクター
2012年~2016年
サンローランのクリエイティブディレクター
2019年~
セリーヌのチーフデザイナー
ご覧の通り、名だたるハイブランドを渡り歩いております。
エディ・スリマンのデザインは、革新的でありながらも時代を超越したもので、彼独自の視点と感性がどのブランドにおいても反映されています。
彼の作品は一貫してスリムで洗練されたシルエットであり、ロックンロールの要素を組み込んでいるのが特徴です。
そのスタイルは、ディオール・オム時代から変わっておらず、サンローラン、セリーヌとブランドが変わってもエディ・スリマンの個性は健在しており、「エディが動けばブランドが動く」といわれるほど、今なお世界中から人気を集めているカリスマ的デザイナーです。
イブ・サンローランからサンローランにブランドを再定義
エディ・スリマンは2012年の就任時に、ブランドロゴを「イブ・サンローラン」から「サンローラン・パリ」に変更し、ロゴも一新いたしました。
ブランドのイメージを大胆に刷新することで、サンローランをラグジュアリーファッションブランドとして再定義しようと試みます。
そしてここから、ラグジュアリーファッションブランドとしての新たなサンローランが幕を開けるのです。
エディ・スリマンはサンローランに就任する条件として、ロゴの変更や、コレクションにライダースを取り入れることなどを要求いたしました。
実は当時のイヴ・サンローランは、このライダースを展開することに抵抗があったようです。
これまでのブランドイメージが良くも悪くもガラッと変わってしまいますので無理もありません。
しかし、蓋を開けてみれば結果は大成功。
ロックテイストなアイテムが男性人気に火をつけ、現在のブランドイメージを確立させるまでに成長していきました。
テイストもさることながら、ブランドやファッションに対しての姿勢もロックですよね。
そして、就任直後の2013年春夏のコレクションにて発表されたライダースが、のちにサンローランの定番アイテムとして語り継がれる名作となっていったのです。
名作ライダース「L01 MOTORCYCLE JACKET」
エディ・スリマンの代表作の1つに「モーターサイクルジャケット(L01)」と呼ばれるライダースがあります。
ダブルライダース仕様、エポーレット、ジップポケット、フラップポケットとディテールは無骨ながらも、素材は最高級のラムスキンを使用し、うまく上品さを融合させております。
ライダースと聞くと、これまでは「バイクに乗るときに着用するもの」というイメージがありました。
しかし、このライダースは、高品質な皮革を使用し、サイジングもタイトにドレッシーな仕上がりとなっており、これまでのライダースの概念を覆すとともに、ラグジュアリーなファッションアイテムへと昇華させることに成功したのです。
ブランドのアイコニックとなったこちらのアイテムは、瞬く間に世界中から注目を集め、現在でも木村拓哉さんなど数多くの著名なファッショニスタから愛され続けております。
気になる定価は、60万円程。
さすがはハイブランド価格です。
一生モノのライダースになることは間違いありません。
気になるものの、さすがに新品では手が出ない。
そんな方は、中古で探してみてみるのもおすすめです。
程度や年代にもよりますが、定価の半額以下で買えるものが多いです。
ちなみに、エディ・スリマンが最初に手掛けた2013年春夏の L01 MOTORCYCLE JACKETは、現行のアイテムに比べタイトな作りなど仕様が異なっており、ファンの間で高値で取引されております。
エディ・スリマンファンの方は、ぜひこちらのアイテムも狙ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
本記事では、サンローランの名作ライダースの魅力を、以下の点に触れながら解説いたしました。
- ブランド「イヴ・サンローラン」
- ファッションデザイナー「エディ・スリマン」
- 定番アイテム「L01 MOTORCYCLE JACKET」
ブランドの歴史を紐解くと、なぜこのライダースが名作なのか少し理解できたのではないでしょうか。
ぜひ、一生モノのライダースを買うときの選択肢の1つとして参考にしてみてください。